余った薬の「もったいない」は危険!残薬調整で医療費を節約する新常識

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調剤薬局の現場に立つ薬剤師たちの証言からは、家庭内に退蔵される「残薬」の凄まじい実態が浮かび上がってきます。都内の調剤薬局に勤務するベテラン薬剤師は、患者の自宅訪問時に目撃した光景について次のように証言しています。

「慢性疾患を抱える高齢の患者様宅に伺った際、押し入れの衣装ケースを開けると、未開封のまま溜め込まれた血圧の薬や血糖降下薬が段ボール数箱分も見つかりました。金額にして数十万円相当です。『飲み忘れたと言ったらお医者さんに怒られる気がした』『高価な薬だから捨てるに捨てられなかった』と涙ぐまれる方も珍しくありません」

大手ネット掲示板やSNS上でも、「家族が風邪をひいたので、自分が以前処方されたカロナールを飲ませた」「余った抗生剤を保管しておけば病院代が浮く」といった投稿が日常的に交わされています。しかし、ここに潜む巨大な落とし穴が処方薬を他人にあげる法律違反の真相です。

医薬品医療機器等法(薬機法)において、医師の処方せんなしに処方薬を第三者へ譲渡・授与することは厳格に禁止されています。たとえ金銭のやり取りが発生しない無償の「善意の譲渡」であっても、法的には違反行為に該当する可能性が極めて高いのです。さらに深刻なのは、他人に譲った処方薬によって万が一ショック症状や重篤な健康被害が生じた場合、国の公的救済制度である「医薬品副作用被害救済制度」の対象外となる点です。正規の手続きを経ずに服用した医薬品事故に対しては、多額の医療費や後遺症に対する補償が一切支払われません。家族を思いやるつもりの行動が、取り返しのつかない法的・経済的リスクを背負い込ませることになります。

中島 亮太

中島 亮太

写真家・フォトエディター

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。

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