アサギマダラが好む花と飛来の秘密|庭に呼ぶ植え方と生態を徹底解明
アサギマダラが好む花と飛来の秘密|庭に呼ぶ植え方と生態を徹底解明の重要ポイントを解説します。役立つ情報が詰まっています。
ガーデニング店やホームセンターの店頭で「フジバカマ」として安価に流通しているポット苗には、園芸業界特有の重大な盲点が潜んでいます。ここを誤ると、どれほど丹精込めて育ててもアサギマダラが素通りしてしまうという悲劇が起こります。
現在、一般の園芸店で販売されているものの多くは、北米原産のキク科植物である「ユーパトリウム・コエレスティヌム(洋種フジバカマ/青花フジバカマ)」や、日本の自生種とサワヒヨドリが自然交雑した交雑種です。これらの品種は強健で青紫色の見事な花を咲かせますが、ピロリジジンアルカロイド(PA)の含有量が極めて低いか、あるいはほとんど分泌されない系統が存在します。
アサギマダラが求めているのは人間目線の「美しさ」ではなく、「高濃度のPA」です。本気で誘致を目指すのであれば、信頼できる山野草専門店や日本野草保存会などのルートを通じて、「原種(本種)フジバカマ(学名:Eupatorium japonicum)」あるいはPA分泌が確認されている伝統的な鑑賞品種を指定して入手しなければなりません。環境省のレッドリストで準絶滅危惧(NT)に指定されている原種フジバカマは、葉が深く3裂する特徴を持ち、乾燥させると桜餅のような甘いクマリンの芳香を放ちます。苗を購入する際は、葉の形状と学名表記を厳密にチェックすることが最重要ステップとなります。