心膜炎の心電図と心筋梗塞の鑑別法|広範なSt上昇とPr低下の真相

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救急搬送時に遭遇する胸痛疾患について、心電図所見および臨床検査データを比較整理しました。鑑別の落とし穴にはまりやすいポイントを可視化しています。

鑑別項目急性心膜炎急性心筋梗塞(STEMI)急性心筋炎 / 早期再分極ST上昇の分布aVRを除く広範な誘導(全域性)閉塞冠動脈の支配領域に一致(局所性)心筋炎:広範または不定
早期再分極:V2〜V5優位STの形態上向きに凹(Concave-up)上向きに凸(Convex-up)上向きに凹(ノッチやスラーを伴う)鏡面像(Reciprocal)原則なし(aVRでのみ低下)明確に出現(下壁梗塞時のI・aVLなど)なしPR部分の変化広範な誘導でPR低下、aVRでPR上昇通常変化なし(心房梗塞合併時を除く)変化なし(正常基線)V6誘導 ST/T比率ST高 / T波高 > 0.25(25%超)規定なし(急峻な巨大T波など)ST高 / T波高 < 0.25(T波が高い)異常Q波の形成形成されない発症数時間〜数日で形成される心筋炎で出現することあり

この表にある通り、V6誘導における「ST上昇の高さがT波の高さの25%以上(ST/T比 > 0.25)」という基準は、早期再分極との鑑別にきわめて有用な客観指標です。若年男性などで見られる早期再分極はT波そのものが高いため比率は0.25未満にとどまりますが、心膜炎ではSTの上昇幅が相対的に目立つため0.25を超えてきます。

清水 千尋

清水 千尋

フード&トラベルライター

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。

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