売掛金焦げ付きで即損金は危険!貸倒損失の要件と税務調査対策の真相
売掛金焦げ付きで即損金は危険!貸倒損失の要件と税務調査対策の真相に関する話題のニュースを分かりやすく解説します。関心のある方は必見です。
Q1:取引先と連絡が取れなくなって1年が経ちました。自動的に形式上の貸倒れとして全額落とせますか?
A1:自動的に全額落とすことはできません。まず、その取引が「継続的な売買取引」である必要があります。さらに、全額ではなく「備忘価額1円」を帳簿上に残して損金経理しなければなりません。また、取引停止の起算点や督促を行った証拠書類が残っていなければ、税務調査で否認されるリスクがあります。
Q2:当期は赤字なので、貸倒損失の計上を来期に先送りすることは認められますか?
A2:法律上の貸倒れ(更生計画認可や債務免除通知など)の場合、権利消滅が生じた事業年度に必ず計上しなければならず、翌期への先送りは認められません。これを翌期に持ち越して計上すると「期ずれ」として否認され、更正の請求を行わなければならなくなるため、大きな事務負担とリスクを伴います。
Q3:個人事業主やフリーランスに対する売掛金でも、同じ要件で貸倒損失にできますか?
A3:法人税法基本通達に準じた同様の基準で処理が可能です。相手方が個人事業主であっても、破産や行方不明、取引停止から1年以上経過といった客観的要件を満たせば貸倒損失として計上できます。ただし、個人相手の場合は「行方不明」の立証として住民票の除票の取得や現地確認など、より綿密な調査記録が求められる傾向にあります。
Q4:内容証明郵便で「債権放棄通知書」を送れば、相手の同意がなくても法律上の貸倒れになりますか?
A4:債務免除は一方的な意思表示で成立するため、相手方の承諾は法的に不要です。ただし、税務上それが認められるのは「相手方が債務超過に陥っており、回収不能であることが客観的に明白な場合」に限られます。支払い能力がある相手に対して勝手に債権放棄を行った場合は、貸倒損失ではなく「寄附金」とみなされ、損金算入が制限されます。