Cvtフルードとは?交換不要の真相と放置の代償を整備の現場から暴く
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劣化したCVTフルードを長期間放置し続けると、車両は段階的に警告サインを発し始めます。最初はドライバーすら気づかない微細な変化ですが、内部では不可逆的な機械摩耗が進行しています。
劣化が始まると、まずフルード内の消泡剤や摩擦調整剤が消耗し、油圧回路内に細かな気泡が発生します。これによりプーリーを押し付ける油圧が設計値通りに立ち上がらなくなり、CVT変速ショックの原因となる唐突な突き上げや、アクセルを踏み込んでもワンテンポ遅れて車体が前に出る「発進時のモタツキ・スリップ感」が顕在化します。燃費計の平均燃費が徐々に悪化していくのも典型的な初期兆候です。
放置がさらに進むと、金属ベルトとプーリーが微小なスリップを繰り返すことで削れ出た微細な金属粉(スラッジ)がフルード内に蓄積し、油圧を制御するコントロールバルブボディ内の精密なプランジャーを削り始めます。この段階に達すると、アクセル開度に合わせて「ウィーン」「ヒューン」という甲高い唸り音や、金属が擦れ合う「ジャー」というトランスミッション異音が発生するようになります。
異音が出た時点で内部のプーリーやベアリングはすでに限界を超えて摩耗しており、フルードを交換したところで元の静粛性や伝達性能を取り戻すことはできません。最終的にはベルトが破断するか、油圧が完全に抜けて前進も後退もできなくなる「ミッションブロー」に至り、リビルト品や新品アッセンブリーの載せ替えとして30万〜80万円規模の想定外の出費を強いられることになります。