咳のしすぎで胸が痛い原因は?骨折や危険な病気の見分け方と受診目安
咳のしすぎで胸が痛い原因は?骨折や危険な病気の見分け方と受診目安の真相や最新動向に迫る! わかりやすい言葉で紐解きます。
「咳の衝撃だけで本当に骨が折れるのか」と疑問を抱く方は少なくありません。しかし、咳を1回する際に胸郭にかかる瞬間的な圧力は凄まじく、時速数百キロメートルに達する呼気の噴出に伴い、肋骨には強力な捻転力としなりが生じます。特に骨密度の低下が進んだ中高年女性や、長期間ステロイド薬を服用している患者だけでなく、運動習慣のある若い成人であっても、疲労骨折のように肋骨にヒビが入る事例は日常的に発生しています。
そこで重要となるのが、筋肉痛と骨折の見分け方です。筋肉痛であれば、特定の動作をした際に広範囲がじんわりと痛む傾向があり、数日から1週間ほどで徐々に痛みのピークを過ぎていきます。しかし、咳のしすぎによる肋骨骨折(ヒビを含む)の場合、特定の肋骨の1点(骨折部)に指を当てて軽く圧迫しただけで飛び上がるような激痛(限局性圧痛)が走ります。また、寝返りを打つ、深呼吸をする、笑う、腕を上げるなどの動作で「ズキッ」と鋭利な痛みが走る点も大きな鑑別ポイントです。
さらに、肋骨に沿って走る神経が刺激されて起こる肋間神経痛の症状にも注意を払う必要があります。肋間神経痛は、胸から脇腹、背中にかけて電撃が走るような鋭い痛みが特徴で、上半身をねじったり咳き込んだりした瞬間にピリッと痛みます。これら胸郭周囲の痛みの特徴と緊急度を、以下の比較データで整理しました。
日本整形外科学会の臨床知見においても、咳の衝撃による肋骨骨折は第5〜第9肋骨の側胸部に好発すると報告されています。X線写真では受傷直後に細かなヒビが写らないケースも多く、痛みが引かない場合は超音波(エコー)検査や胸部CT検査によって初めて骨折が判明することも珍しくありません。「レントゲンで異常がなかったから筋肉痛だ」と思い込むのは早計であり、強い局所痛が続くなら専門医での精密検査が不可欠です。