なぜ「犬」と違う?干支の戌の意味と安産祈願に選ばれた驚きの真相
なぜ「犬」と違う?干支の戌の意味と安産祈願に選ばれた驚きの真相とはどんな影響があるのか? 専門的な分析を丁寧に紐解いて紹介します。
日本国内で「戌」という言葉を最も身近に実感する機会が、妊娠期の通過儀礼である戌の日の安産祈願です。なぜ他の動物ではなく「戌の日」が選ばれるのか、そこには日本の風土に根ざした独自の祈りが込められています。
古来、犬は一度にたくさんの子犬を産む多産な動物でありながら、他のお産と比べて極めてお産が軽い(安産である)とされてきました。さらに、生まれた子犬が元気にすくすくと育つ生命力の強さから、「母子ともに無事でありますように」という願いを託す象徴となったのです。
妊娠5ヶ月目の最初の戌の日に、神社や寺院へ参拝して腹帯(岩田帯)を巻く戌の日の帯祝いは、平安時代の宮中儀礼(着帯の儀)を起源とします。現代の産科医療関係者への取材でも、「帯祝いの風習は、妊婦自身がお腹の冷えや衝撃を防ぐ物理的な保護だけでなく、家族全体で新しい命を迎える覚悟を固める心理的セラピーの側面が大きい」と分析されています。