インフルエンザは何日休む?発症日0日ルールと出勤停止基準の落とし穴

インフルエンザは何日休む?発症日0日ルールと出勤停止基準の落とし穴とはどんな影響があるのか? 主要なファクトを丁寧に紐解いて紹介します。

児童生徒や学生の場合、学校保健安全法に基づき校長から命じられる出席停止期間は「公欠」として扱われ、欠席日数にはカウントされません。一方で、社会人の出勤停止日数に関しては、法律上の位置づけが根本から異なります。

感染症法(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律)において、インフルエンザは「5類感染症」に分類されています。同じ5類である結核などの一部疾患とは異なり、都道府県知事による強制的な「就業制限」の対象には指定されていません。労働基準法や感染症法において、社会人に対して一律に出勤を禁止する直接の法文は存在しないのが法的な実態です。

では、社会人は熱が下がれば勝手に出社して良いのかといえば、決してそうではありません。企業には労働契約法第5条に基づく「安全配慮義務」が課されており、他の従業員の健康と安全を確保する責務があります。大半の一般企業では、就業規則内の慶弔・病気休暇規程や衛生管理規程において、「学校保健安全法に定める基準を準用する」旨を明記しています。会社が規則に基づいて出勤停止を命じる場合、それは正当な業務命令として成立します。

労務管理において最もトラブルになりやすいのが、休んだ期間の給与の取り扱いです。法的な強制力がない以上、「有給休暇と欠勤扱い」の線引きは各社の就業規則次第となります。本人が自発的に療養を申し出る場合は「有給休暇の取得」または「私傷病による無給の欠勤」として処理されるのが一般的です。会社側が独自判断で一律の出勤停止を命じる場合は、就業規則に特別有給休暇(病気休暇)の規定がなければ、労働基準法第26条に基づく「休業手当(平均賃金の60%以上)」の支払い義務が生じるケースもあります。

厚生労働省最新ガイドラインや産業衛生分野の指針では、発熱や咳などの症状がある労働者の無理な出社を厳に慎み、テレワークが可能な職種であれば症状の回復状況に応じて在宅勤務へ柔軟に切り替える運用が推奨されています。

渡辺 美咲

渡辺 美咲

ガジェット&アプライアンスライター

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

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