三公社五現業とは何か?民営化と争議権禁止の真相を完全解説
三公社五現業とは何か?民営化と争議権禁止の真相を完全解説について見逃せない 理由を分かりやすく解説いたします。
三公社五現業の歴史を語る上で避けて通れないのが、労働組合によるストライキの扱いと、労働基本権(団結権・団体交渉権・団体行動権)の制限をめぐる激しい対立です。
日本国憲法第28条は労働基本権を保障していますが、三公社五現業の職員に対しては争議行為の禁止という極めて重い制約が課されていました。公社職員には公共企業体等労働関係法(公労法)が、現業国家公務員には国家公務員法や国有林野事業特別会計法などの関連法が適用され、ストライキやサボタージュといった業務停止行為は法律上固く禁じられていたのです。
争議行為の禁止の理由は、これらの事業が国民生活や経済活動の根幹であり、ひとたび供給が停止すれば「国民経済に回復不能な打撃と社会的混乱を招く」という公共の福祉の観点にありました。鉄道が止まり、郵便や電話が途絶えれば、国家全体の流通と情報機能が完全に麻痺するためです。
しかし、争議権を奪われた現場の労働組合側はこれに猛反発しました。当時のニュース映像や当事者たちの手記には「憲法違反の権利剥奪である」という強い怒りと、「権利奪還こそが労働者の尊厳を守る道である」という切迫した証言が記録されています。
その結果、1975年には国労(国鉄労働組合)や動労(動力車労組)が主導した前代未聞の「8日間に及ぶスト権奪還スト」が決行され、全国の鉄道網が完全停止。物流が寸断され通勤難民が溢れ返ったことで、国民世論はストライキへの強い反発へと傾き、後の民営化推進論に決定的な弾みをつけることになりました。