乾いたアクリル絵の具の落とし方完全解説!服や手の汚れも綺麗に除去
今注目を集めている 乾いたアクリル絵の具の落とし方完全解説!服や手の汚れも綺麗に除去について、多角的な視点をご紹介しています。
なぜ水ではビクともしない乾燥アクリル絵の具が、エタノールや消毒用アルコールで落ちるのでしょうか。その理由は、アクリル絵の具の主成分である「アクリル樹脂エマルジョン」の分子構造にあります。水分が蒸発する過程で樹脂粒子同士が強固に融着して疎水性(水を弾く性質)の膜を形成しますが、エタノールをはじめとするアルコール類は、この樹脂ポリマーの分子間結合に割り込み、結合を膨潤・軟化させる特性を持っています。
ネット上の情報では「除光液を使えばすぐ落ちる」という声も多く見られます。確かに除光液に含まれるアセトンは極めて強力な有機溶剤であり、アクリル樹脂を瞬時に分解・溶解します。しかし、除光液の使用には重大な落とし穴が存在します。アセトンはアクリル絵の具だけでなく、衣服の合成繊維(アセテートやポリエステル混紡の一部)や机のウレタン塗装、プラスチック製品までをも激しく侵食し、溶かしたり白濁させたりしてしまう危険性があるためです。
そのため、安全かつ確実にアクリル樹脂を軟化させる溶剤としては、濃度70〜80%程度の消毒用アルコール、あるいは揮発性と純度の高い無水エタノールを選択するのがプロの現場でも鉄則とされています。