東家寿楽の現在と閉店理由|札幌円山の名店は復活再開するのか徹底追跡
東家寿楽の現在と閉店理由|札幌円山の名店は復活再開するのか徹底追跡の基本情報から最新動向までを徹底的にカバーしました。
東家寿楽の暖簾をくぐると、静謐な玄関で下足番が出迎え、手入れの行き届いた廊下の先に四季折々の表情を見せる庭園が広がっていました。この優雅な舞台装置の中で供された東家寿楽の人気メニューは、今も多くの食通たちの語り草です。
看板であった「寿楽膳」は、職人の精緻な技が光る前菜、旬の刺身、揚げたての天ぷら、そして喉越しの素晴らしい蕎麦が美しい器に盛られた珠玉のコース仕立てでした。釧路の総本店から続く東家系列といえば鮮やかな緑色のクロレラ入り蕎麦を連想する方も多いですが、寿楽では白く透き通るような御膳粉(更科粉)を用いた上品な蕎麦を極め、辛汁の返しには角のない熟成されたみりんの甘みと本節の上品な香りが漂っていました。
そして何より語り継がれているのが、東家寿楽の年越しそばです。12月31日の大晦日、凍えるような札幌の寒空の下、円山の店舗前には毎年数千人もの市民が列を作りました。「寿楽の蕎麦を食べなければ一年が終わらない」と語る常連客は多く、予約制の折詰生蕎麦を抱えて家路を急ぐ光景は、札幌の年末を伝える冬の風物詩としてテレビや新聞でも度々報じられたほどです。