流氷直下の未知なる深海へ!オホーツクタワー海底階の独自取材記
流氷直下の未知なる深海へ!オホーツクタワー海底階の独自取材記の注目ポイントを詳しく解説してご紹介します。
螺旋階段を地下7.5メートルまで下りると、室温が一段階スッと下がるような錯覚を覚える。海底階の観測窓から覗く世界は、海上の眩しい白銀とは完全に切り離された「アイスブルーの異空間」だ。海面を覆い尽くす巨大な氷塊の底面が、太陽光を乱反射させながら淡いエメラルドグリーンに揺らめく。頭上に浮かぶ氷の厚みはおよそ数十センチから1メートル。その圧巻の光景に思わず息を呑んだ。
目を凝らすと、透き通った体を持つクリオネ(ハダカカメガイ)が、小さな翼足をしなやかに羽ばたかせながら浮遊していた。「流氷の天使」と呼ばれるその姿だが、厳冬期の栄養豊富な親潮系水塊の中で力強く生き抜くたくましいプランクトンでもある。現地取材で案内してくれたスタッフによると、流氷直下には植物プランクトンが密集する「アイス藻」が付着し、それを起点とする強固な食物連鎖が氷の真下で繰り広げられているという。今季限定で公開されている高感度マイクロスコープによる生体展示では、肉眼では捉えきれないクリオネの捕食行動や繊細な体内構造まで克明に映し出されており、訪れた見学者たちが食い入るようにモニターを見つめていた。