ワンコインランチで愛されたさくら水産、閉店ラッシュの背景を解剖

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市場環境の変化だけではない。消費者の外食に対する行動様式の変化も、店舗数の減少を加速させた要因である。かつて居酒屋といえば、仕事帰りに上司や同僚と「とりあえず生」で乾杯する場であった。しかし、若年層を中心とするお酒離れや、定着した「家飲み」の普及、職場飲み会の減少によって、大衆居酒屋に日常的に人が集まる構造そのものが希薄化した。

また、店舗選びの主導権が口コミサイトやSNSへ移行したことも大きい。「食べログ」などのレビュープラットフォームでは、単なる安さだけでなく、店内の快適さや写真映えするメニュー、個室の有無などが重視されるようになった。老朽化したビルの地下や2階に位置し、大衆的な雰囲気を前面に出していた従来のさくら水産の店舗形態は、若年層や女性客の獲得において苦戦を強いられる結果となった。競合する海鮮居酒屋チェーンが洗練された内装や高単価な個室路線へとシフトする中で、取り残された感は否めなかった。

阿部 裕樹

阿部 裕樹

エンタメ専門ジャーナリスト

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。

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