「同じくの点々」の正式名称は?記号「〃」の出し方と履歴書Ngマナー
「同じくの点々」の正式名称は?記号「〃」の出し方と履歴書Ngマナーとは一体何なのか? 専門的な分析を丁寧に紐解いて紹介します。
ネット上のQ&A掲示板やSNSでは、「記号の『〃』を使うのは失礼だが、漢字で『同上』と書けば履歴書でも問題ないのではないか」という議論が頻繁に交わされています。しかし、これも半分正しく、半分は重大な誤解を含んでいます。ビジネス文書 同上 使い方には厳密な棲み分けが存在します。
履歴書内で「同上」が許容される唯一の例外
日本の標準的なJIS規格履歴書において、漢字の「同上」の使用が正式に認められているのは、原則として「現住所」欄と「連絡先(緊急連絡先など)」欄が完全に同一である場合の連絡先欄のみです。この箇所に限っては、長大な住所や電話番号を重複して記載することによる視認性の低下を防ぐ合理的理由があるため、「同上」と1行で明記することが様式美として容認されています。
一方で、以下の項目での「同上」および「〃」の使用は完全なNGとなります。
- 学歴・職歴欄:同一校の入学・卒業、あるいは同一企業での部署異動であっても、必ず学校名・学部学科名・社名を一行ずつ正式名称で記載する。
- 免許・資格欄:同系列の免許(例:普通自動車第一種運転免許と中型免許など)であっても、それぞれ取得年月日とともに正式名称を略さず列挙する。
- 賞罰欄:該当事項がない場合は「なし」と記し、過去歴の省略に充てない。
【プロの結論】効率主義と敬意伝達のトレードオフ|選考・実務での判断基準
社会心理学および組織コミュニケーション論の観点から読み解くと、文字を書く・整えるという行為には「シグナリング理論(Signaling Theory)」が色濃く作用しています。相手に対してコスト(時間・集中力・推敲の手間)を支払って作成されたテキストは、受け手に「自己に対する敬意と誠実性」を直感的に認知させます。逆に「〃」や不用意な「同上」による過度な省力化は、相手に対する関心の希薄さを露呈させるシグナルとなってしまうのです。
実務およびキャリア形成において、どのような場面でこの記号を許容し、どこで徹底排除すべきか、以下の明確な判断基準を持つ必要があります。
- 使用して問題ないシチュエーション:
- 自分専用のタスク管理ノート、現場の走り書きメモ、買い出しリスト。
- 社内チャットツールでのブレインストーミングや、非公式な下書き用スプレッドシート。
- 相互に阿吽の呼吸が成立している少人数チーム内の簡易進捗表。
- 絶対に使用を避けるべきシチュエーション:
- 履歴書・職務経歴書・エントリーシートなどの選考書類全般。
- クライアントへ提出する見積書、請求書、納品書、契約書面。
- 社外向けの公式プレゼンテーションスライドや、役員会へ上程する稟議起案文書。