慰安婦問題の真相と現在地|歴史的経緯と日韓合意・判決の全論点
慰安婦問題の真相と現在地|歴史的経緯と日韓合意・判決の全論点を徹底追究! 知っておきたい トピックの裏側を凝縮して配信します。
日本政府は慰安婦問題に対し、歴史的事実の究明とともに外交的な解決策を模索してきました。その主な歩みは「河野談話」「アジア女性基金」、そして2015年の「日韓合意」に集約されます。
1993年8月に発表された「河野内閣官房長官談話(河野談話)」では、軍の要請による慰安所の設置、業者の甘言や強圧による募集実態、官憲等の直接的関与があった事例などを認め、「心からのお詫びと反省」を表明しました。続く1995年の村山富市政権下では、1965年の協定により法的な請求権問題は解決済みとの立場を維持しつつ、道義的責任を果たす枠組みとして「女性のためのアジア平和国民基金(アジア女性基金)」が設立されました。国民からの寄付金を原資とした「償い金」(1人あたり200万円)と政府資金による医療・福祉支援事業が元慰安婦へ届けられ、歴代首相の「お詫びの手紙」が手渡されましたが、韓国内では「国家賠償ではない」とする支援団体の強い反発を受け、受け取りを拒否する元慰安婦も少なくありませんでした。
その後も燻り続けた対立に終止符を打つべく、2015年12月に岸田文雄外相(当時)と尹炳世(ユン・ビョンセ)外相(当時)の間で「日韓慰安婦合意」が締結されました。
日韓合意に基づき設立された「和解・癒やし財団」を通じて、合意当時に生存していた元慰安婦47人のうち34人、遺族を含め過半数が現金支給を受け入れました。しかし、直後の韓国大統領選挙で誕生した文在寅(ムン・ジェイン)政権は「被害者中心主義に反する」として合意を事実上形骸化させ、2019年には財団を一方的に解散させました。この経緯は両国の外交的信頼関係に大きな亀裂を残す結果となりました。