ペニシリン系抗生物質の種類一覧!効果や副作用とセフェムの違いを解説
ペニシリン系抗生物質の種類一覧!効果や副作用とセフェムの違いを解説の重要ポイントを解説します。専門的な知識が詰まっています。
処方箋を受け取った際、「以前はフロモックスやメイアクト(セフェム系)を出されたのに、今回はサワシリン(ペニシリン系)だった」と疑問に感じるケースは珍しくありません。どちらも同じβラクタム系抗菌薬の兄弟分ですが、薬理学的な守備範囲と標的細菌には明確な設計思想の違いがあります。
セフェム系抗生物質は、グラム陰性菌(大腸菌など)を含む幅広い細菌へ対応できるように改良されてきた経緯があります。しかし、守備範囲を広げすぎた第三世代経口セフェム系薬は、腸管からの吸収率が16〜50%前後と低く、本来標的としたい肺炎球菌や溶連菌に対する組織移行濃度が不十分になりやすいという側面を抱えていました。
対照的に、アモキシシリンなどのペニシリン系は経口吸収率が約80%以上と極めて高く、血中や病巣部(中耳腔や扁桃など)へ十分な薬剤を届けることができます。そのため、厚生労働省や日本感染症学会のガイドラインでは、原因菌が特定されている呼吸器・耳鼻科感染症に対して、むやみに広域なセフェム系を使わず、狙い撃ちができるペニシリン系を第一選択とすることが強く推奨されています。