退職金の税金計算で手取りはいくら?控除の仕組みと2026年新基準

退職金の税金計算で手取りはいくら?控除の仕組みと2026年新基準についての疑問解決ガイドを徹底解説します。

退職金にかかる税金を算出する手順は、他の所得と完全に切り離して計算する「申告分離課税」が採用されています。具体的には、額面の退職金から勤続年数に応じた「退職所得控除」を差し引き、残った金額をさらに2分の1にした「退職所得金額」に対して所得税と住民税が課される仕組みです。

所得税額は、課税退職所得金額に所定の税率(5%〜45%)を乗じて控除額を引いた後、2037年まで課される復興特別所得税(基準所得税額の2.1%)を加算して求めます。一方の住民税は極めてシンプルで、課税退職所得金額に対して一律10%(都道府県民税4%+市区町村民税6%)が適用されます。給与所得のように健康保険料や厚生年金保険料といった社会保険料が退職金から天引きされることは原則としてありません。

以下は、勤続年数と支給額ごとに、所得税(復興特別所得税含む)および住民税の合計額、そして最終的な手取り額を算出した早見表です。

勤続年数・退職金額詳細・数値データ(控除額/課税所得)税金合計額(所得税+住民税)編集部の見解・手取り率勤続10年・支給500万円控除額:400万円
課税所得:50万円約7万5,500円
(所得税2.55万+住民税5万)手取り約492万4,500円
(手取り率:約98.5%)控除内で大半が手元に残る。勤続20年・支給1,000万円控除額:800万円
課税所得:100万円約15万1,000円
(所得税5.1万+住民税10万)手取り約984万9,000円
(手取り率:約98.5%)20年の節目で高い優遇を維持。勤続30年・支給2,000万円控除額:1,500万円
課税所得:250万円約40万5,800円
(所得税15.58万+住民税25万)手取り約1,959万4,200円
(手取り率:約98.0%)70万円控除枠が効き税負担は僅少。勤続38年・支給2,500万円控除額:2,060万円
課税所得:220万円約34万4,300円
(所得税12.43万+住民税22万)手取り約2,465万5,700円
(手取り率:約98.6%)定年退職モデルとして極めて優秀。勤続30年・支給3,500万円控除額:1,500万円
課税所得:1,000万円約280万7,000円
(所得税180.7万+住民税100万)手取り約3,219万3,000円
(手取り率:約92.0%)累進課税により税負担率が急上昇。

表から明らかな通り、退職金の額が退職所得控除の範囲内、あるいは控除を数百万円超える程度であれば、税負担率は2%前後に抑えられます。課税退職所得が1,000万円を超える水準になると所得税率が跳ね上がるため、後述する役員退職金や高額な特別加算金を伴う退職ではより綿密な税額試算が求められます。

山本 拓海

山本 拓海

ヘルス&ウェルネスアドバイザー

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。

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