工事監理報告書の書き方と提出義務をプロが徹底解説|ミス防止の完全版
工事監理報告書の書き方と提出義務をプロが徹底解説|ミス防止の完全版にまつわる最新トピックを詳しく紐解きます。
工事監理報告書をめぐっては、インターネット上の掲示板やSNSを中心にいくつかの誤解が流布しています。実務上のトラブルを防ぐため、代表的な誤解の真相を検証します。
誤解1:「工事監理報告書は役所に出せば建築主には渡さなくてよい」
これは明らかな誤りです。建築士法第20条第3項が定める本来の報告先は「建築主」です。指定確認検査機関への提出は確認手続き上必要なものですが、主たる義務は依頼者である建築主への書面報告にあります。建築主に報告書を提出しないまま業務を終了することは法定義務違反にあたります。
誤解2:「木造2階建て住宅(旧4号建築物)なら報告書は簡略版で済む」
建築基準法第6条の4による確認特例(旧4号特例)が縮小された現在、木造住宅であっても構造計算や省エネ基準への適合確認が厳密に求められます。木造住宅専用の工事監理報告書(日本建築士会連合会書式等)を用い、基礎、金物、耐力壁、断熱材の施工状況を写真とともに緻密に報告しなければ、完了検査をクリアすることはできません。
誤解3:「施工会社が撮影した工事写真をそのまま貼れば完了する」
施工者が工程管理として撮影した写真を活用すること自体は実務上一般的ですが、監理者には「その写真が設計図書の要求品質を満たしているかを照合・判定した記録」を残す責任があります。単に写真を貼り付けるだけでなく、どの設計図面のどの部位であるかを特定し、監理者としての合否判断と確認日を明記しなければ、監理報告書としての効力は認められません。