赤いのに「金魚」と呼ぶ理由は?古代中国の命名秘話と歴史の真相
赤いのに「金魚」と呼ぶ理由は?古代中国の命名秘話と歴史の真相について分かりやすく解説いたします。専門家の見解をご覧ください。
金魚は日本だけでなく、世界中で親しまれています。英語圏では「goldfish(ゴールドフィッシュ)」と呼ばれますが、これも中国の「金魚」という漢字表現がそのまま直訳されて欧米に定着したものです。
17世紀初頭、オランダ東インド会社などを通じて中国からヨーロッパへ金魚が持ち込まれました。当時のヨーロッパ人にとっても、フナから生まれた金色に煌めく東洋の魚は驚嘆の的であり、ラテン語の学名にも「Carassius auratus(黄金色のフナ)」という名称が与えられました。
ここで興味深いのは、東西における鑑賞スタイルの違いです。日本の江戸文化では、陶器鉢や木桶、水盤に入れて「上から背中や尾ヒレを眺める(上見)」文化が育ちました。一方、19世紀以降の欧米ではガラス水槽が発達し、「横から体型や泳ぎを見る(横見)」文化が主流となりました。視点の違いによって、日本で好まれる品種(ランチュウや地金など)と海外で好まれる品種の選抜傾向が分かれたのも、金魚文化の奥深い側面です。