極値を持つ条件の完全攻略|判別式D>0の罠と符号変化の減点回避術
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「3次関数が極値を持つ条件を求めよ」という設問に対し、導関数を求めて即座に「$D > 0$ より」と書き進める答案が後を絶ちません。駿台や河合塾が実施する東大・京大・医学部志望者向け冠模試の採点講評を紐解くと、毎年判で押したように「導関数の符号変化に一切言及がない答案が目立つ」「必要十分条件の論理構築が甘い」という手厳しい指摘が並んでいます。
なぜ「$f'(x) = 0$ の判別式 $D > 0$」と書くだけでは不合格ラインに叩き落とされるのか。その決定的な理由は、$f'(x) = 0$ という方程式を解く行為は、傾きが水平になる「停留点」の候補を探しているに過ぎないからです。極値の数学的正体は「関数が増加から減少、あるいは減少から増加へ転じること」であり、導関数の値がゼロになることそのものではありません。
3次関数 $f(x) = ax^3 + bx^2 + cx + d$($a \neq 0$)の場合、導関数 $f'(x) = 3ax^2 + 2bx + c$ は放物線を描きます。この2次方程式が異なる2つの実数解 $\alpha, \beta$($\alpha < \beta$)を持つとき、放物線は $x$ 軸を跨ぎ越すため、その前後で確実に「正から負」あるいは「負から正」へと符号が変化します。この「放物線が軸を貫くから符号変化が起きる」という論理の接続を答案上で省略した瞬間、採点官の心証は「本質を理解せずパターン暗記に逃げている」と判断され、記述得点が削られる結果となります。