耳が赤くなる理由と病気のサイン|片耳のほてりや赤耳症候群の対処法
耳が赤くなる理由と病気のサイン|片耳のほてりや赤耳症候群の対処法の基本情報から最新動向までを一挙に解説しました。
単なる血流増加であれば時間とともに引いていきますが、「赤み」に「痒み」や「激痛」が組み合わさっている場合は、早急な治療介入が必要な疾患のサインです。
まず、耳が赤くて痒い皮膚疾患として外来で最も頻繁に遭遇するのが、完全ワイヤレスイヤホンや整髪料に起因する接触皮膚炎(かぶれ)です。シリコン製イヤーピースへのアレルギーや、イヤホンを長時間密着させることによる蒸れ・摩擦が皮膚バリアを破壊し、湿疹を誘発します。また、冬場であれば耳たぶが鬱血して赤紫色に腫れる凍瘡(しもやけ)、アトピー性皮膚炎の局所症状である「耳切れ(耳介付け根の亀裂とびらん)」も強い痒みを伴います。痒いからと爪で掻き壊すと、常在菌が侵入して二次感染の引き金となります。
さらに警戒すべきは、耳が赤くなる危険な病気です。ピアスの穴あけ後や虫刺されを引っ掻いた後に起こりやすい「耳介軟骨膜炎」や皮下組織の急性細菌感染症である「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」は、放置すると軟骨が融解・壊死し、カリフラワー状に耳が変形してしまう後遺症を残すリスクを孕んでいます。
そして極めて重要かつ決定的な鑑別疾患が、指定難病でもある「再発性多発軟骨炎(RP)」です。この疾患の最大の特徴は、耳介の軟骨部分だけが真っ赤に腫れ上がり、耳たぶ(耳垂)は正常なまま保たれるという点にあります。耳たぶには軟骨が存在しないため炎症が波及しないのです。鏡を見て「耳たぶの境界線から上だけが不自然に赤く腫れ、触れると激痛が走る」という状態を確認した場合は、一刻も早く膠原病内科や総合病院の耳鼻咽喉科を受診しなければなりません。