のべつまくなしの意味と語源|歌舞伎由来の真相や誤用・類語を徹底解説
のべつまくなしの意味と語源|歌舞伎由来の真相や誤用・類語を徹底解説にまつわる役立つ知識を分かりやすく発信ます。
なぜ「幕が無い」ことが「絶え間なく続く」という意味につながったのか。その真相は江戸時代の歌舞伎の興行システムに隠されています。
通常の歌舞伎公演では、一幕が終わるごとに幕を引き、拍子木を鳴らして舞台転換を行います。観客はその合間に一息つき、幕の内弁当を食べたり歓談したりして過ごすのが常でした。ところが、演目の構成や演出上の都合によっては、場面転換で幕を引かずに次の場面へと芝居をそのまま繋げていく手法が取られることがありました。これを「延べ幕(のべまく)」と呼びます。
この「延べ幕」の状態に、さらに否定の「無し」を重ねたのが「延べ幕無し」です。幕を引いて区切ることすら一切せず、芝居をぶっ続けで演じ続ける様子から転じて、「休止を挟まずにだらだらと行動を継続するさま」を世間一般でも「のべつまくなし」と呼ぶようになりました。観客から見れば「休憩する暇もない」「息つく間もない」という状態であり、そこから転じた生々しい表現といえます。