『北の国から』歌の真実!歌詞なき主題歌の誕生秘話と名挿入歌一覧

『北の国から』歌の真実!歌詞なき主題歌の誕生秘話と名挿入歌一覧にまつわる最新トピックを分かりやすく発信ます。

ドラマのサウンドトラック盤(サントラ)に収められたインストゥルメンタル楽曲が静けさと情緒を醸し出す一方で、登場人物が人生の転機に直面するシーンでは、時代の魂ともいえるボーカル曲が決定的な役割を果たしました。

過酷な自立の痛みを抉り出す「ファイト!」('92巣立ち)

スペシャルドラマ屈指の完成度と名高い『'92巣立ち』。東京のガソリンスタンドで働きながらも、人生の歯車を狂わせていく純(吉岡秀隆)。交際相手のタマ子を妊娠させてしまい、責任の重さに押しつぶされ、自らの小ささに打ちひしがれる姿に重なるのが、中島みゆきの「ファイト!」でした。

「あたしヴァイオリン弾けたのよ」「薄汚い泥水の中で震える魚」――泥臭く、ときに残酷な現実社会の中で、それでも生きていかねばならない人間の執念を歌うこの楽曲は、単なるBGMの枠を遥かに超えていました。純の情けなさと、彼を突き放しながらも抱きしめる父・五郎の生き様が、中島みゆきの激しい歌声とシンクロした瞬間、テレビドラマの枠組みを超えた圧倒的な人間劇が完成したのです。

納屋の二階、ウォークマンが鳴らした「I LOVE YOU」('87初恋)

もう一つの伝説的シーンが、『'87初恋』における尾崎豊の「I LOVE YOU」です。富良野の冷たい風の中、東京からやってきた美しい少女・れい(横山めぐみ)に心を奪われる純。風力発電の実験や納屋の二階という隔絶された空間で、二人がイヤホンを分け合い、ウォークマンから流れるカセットテープの音楽に耳を澄ませる演出は、当時の若者文化を鮮烈に捉えていました。

当時、反体制や若者の苦悩の旗手と目されていた尾崎豊のバラードが、富良野という土臭い北の大地と出逢ったことで生じた強烈なコントラスト。それは、大人への階段を登り始めた少年の「純粋ゆえの傷つきやすさ」をこの上なく美しく昇華させました。

松本 悠斗

松本 悠斗

サステナビリティ研究家

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。

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