湛水とは?浸水・冠水との決定的な違いとダムや水害の真相を徹底解説
湛水とは?浸水・冠水との決定的な違いとダムや水害の真相を徹底解説の真相について、分かりやすい解説を基に徹底解説します。
制御を失った水は甚大な災害を引き起こします。豪雨時に発生する水害の多くは、河川の堤防が決壊する「外水氾濫」だけでなく、市街地や低地から水が排水できなくなる内水氾濫による湛水です。
災害調査の現場において、被害規模を評価する指標は主に以下の3点に集約されます。
- 湛水深(たんすいしん):地表面から水面までの垂直方向の深さ。50cmを超えると車両の走行が不能になり、歩行避難も極めて危険になります。
- 湛水面積(たんすいめんせき):水が滞留している平面的な広さ。農地や市街地全体の被害規模を算出する基準となります。
- 湛水時間(たんすいじかん):水が引くまでに要した時間。作物の生死や家屋の復旧難易度を決定づける最重要ファクターです。
【実態検証】農作物に対する湛水時間の影響と被害の深刻さ
農林水産関連の試験研究機関のデータによると、農作物が水没した際の被害率は湛水時間の影響を直接的に受けます。水稲であっても、出穂期に泥水に完全に水没(完全冠水)した場合、湛水が48時間を超えると減収率は50%以上に達し、72時間を超えると枯死や腐敗が急速に進行します。
大豆や野菜類などの畑作物はさらに脆弱で、根が呼吸困難に陥る湿害により、24時間の湛水でも壊滅的な被害を受けるケースが少なくありません。被災農家の証言でも「水が引いた後の悪臭と土砂の堆積によって、土壌の再生に数シーズンを要した」といった深刻な声が記録されています。