ダイアナ暗殺説の真相とは?王室確執とMi6疑惑の全貌を追う
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疑惑の真相を検証する上で避けて通れないのが、発生現場となったアルマ橋トンネル事故の冷徹な物理データです。リッツ・ホテル・パリの裏口を出発した黒のメルセデス・ベンツS280は、無数のパパラッチが駆るバイクの追跡を振り切るため、制限速度50km/hの一般道トンネルへおよそ時速118〜140kmという猛スピードで突入しました。車体はコントロールを失い、13番目のコンクリート柱に正面衝突しています。
飛び交う陰謀論に終止符を打つべく、2004年にロンドン警視庁のジョン・スティーブンス警視総監(当時)の指揮下で立ち上げられた特別調査プロジェクトがパジェット作戦(Operation Paget)です。捜査費用およそ370万ポンド(約7億円以上)、2年以上の歳月をかけて関係者約300人から事情聴取を行い、浮上していた175項目もの疑惑を科学的に洗い直しました。その結果は2006年12月に800ページ超の報告書として公開されています。
2008年4月に結審した英高等法院の大規模審問(Inquest)においても、陪審員団は「運転手アンリ・ポールおよび追走してきたパパラッチ車両の著しい過失運転による不法殺害(Unlawful Killing)」という最終判断を下しました。科学捜査と法廷審理の両面において、国家組織による謀殺を示す痕跡は確認されなかったのです。