虫歯で顔が腫れる原因とは?放置の危険性と正しい応急処置を徹底解説
虫歯で顔が腫れる原因とは?放置の危険性と正しい応急処置を徹底解説とはどんな影響があるのか? 詳しい意味を簡潔に解説します。
「虫歯くらいで大げさな」と考えるのは過去の常識です。歯科・口腔外科の臨床現場において、歯性感染症の重症化は集中治療室(ICU)管理や緊急手術が必要となる重大な救急疾患として扱われます。
顔の皮膚や首の深部には、筋肉や血管を包む「筋膜」と呼ばれる膜が存在し、それらの間には隙間(組織間隙)があります。虫歯菌による感染がこの間隙に入り込むと、まるでスポンジが水を吸い込むように急速に炎症が広がっていきます。
放置によって引き起こされる代表的な致死性合併症には以下のものがあります。
- ルードウィッヒ・アンギーナ(口底蜂窩織炎):下顎の虫歯から舌の下や顎の下全体に炎症が波及する病態です。舌が持ち上がって気道を塞ぎ、急速な窒息死を招く危険があります。
- 下行性壊死性縦隔洞炎(かこうせいえしせいじゅうかくどうえん):首の筋膜の隙間を通って、感染が心臓や肺を囲む胸腔内(縦隔)まで落ちていく重篤な合併症です。発症した場合の死亡率は20〜40%とも報告されており、胸部外科と連携した大掛かりな開胸手術が必要となります。
- 敗血症・多臓器不全:細菌が血液循環に乗って全身に回り、血圧低下や多臓器不全を引き起こすショック状態です。
- 海綿静脈洞血栓症(かいめんじょうみゃくどうけっせんしょう):上顎の虫歯菌が静脈を通って頭蓋骨の内部(脳の静脈洞)へ達し、失明や重度の中枢神経障害、死をもたらします。
「少し腫れているだけだから明日の仕事が終わってから受診しよう」という数時間の猶予の判断ミスが、取り返しのつかない重篤化を招くケースが実際に報告されています。