慣用句とことわざの違いとは?猫の手の正解と教訓で見分ける法則
慣用句とことわざの違いとは?猫の手の正解と教訓で見分ける法則について押さえておきたい 理由を分かりやすく解説いたします。
ネット上の質問サイトやSNSでさらに深刻な混乱を見せているのが、「故事成語」や「四字熟語」との混同です。「漁夫の利」や「背水の陣」はことわざなのか、慣用句なのか。この境界線も曖昧なまま使われている場面が目立ちます。
ここで押さえるべきは、故事成語と四字熟語の違いです。故事成語とは、主に古代中国の歴史的事件や古典文学(『史記』『論語』『戦国策』など)に由来を持つ言葉を指します。漢字4文字で構成されていれば「四字熟語かつ故事成語」となり、そうでなければ「故事成語(フレーズ)」と呼ばれます。
具体的に比較してみましょう。
- 「四面楚歌(しめんそか)」:中国の楚漢戦争で項羽が追い詰められた史実に由来するため「故事成語」であり「四字熟語」でもある。
- 「一期一会(いちごいちえ)」:日本の茶道(千利休の弟子・山上宗二ら)に由来する言葉。漢字4文字だが中国の故事に由来しないため、「四字熟語」だが「故事成語」ではない。
- 「漁夫の利(ぎょふのり)」:『戦国策』を出典とする中国の故事に由来するが、文字数は3文字。したがって「故事成語」だが「四字熟語」ではない。なお、処世の教訓を含むため「ことわざ」の性質も兼ね備えている。
このように、「四字熟語」は単に漢字4文字の単語という「形式」を指す言葉であり、「故事成語」は中国の歴史に根ざしているという「出自」を指す言葉です。ことわざや慣用句が「意味の機能(教訓か描写か)」で分けられるのに対し、分類の軸そのものが異なっている点に留意する必要があります。