大河主役から仏像彫刻家へ!名優・滝田栄が選んだ隠遁と祈りの今
今注目を集めている 大河主役から仏像彫刻家へ!名優・滝田栄が選んだ隠遁と祈りの今について、多角的な視点を分かりやすく掲載しています。
名声、地位、人気。すべてを手にしたトップスターが、なぜ突如として表舞台から姿を消したのか。その背景には、最愛の母の死という深い悲痛と、演じることに対する極限の葛藤があった。
ジャン・バルジャンや徳川家康といった重い宿命を背負った巨人を演じ続ける日々に、心身を削り尽くしていた時期と重なるように訪れた母との別れ。虚無感と悲しみの底で彼を救ったのが、一本のノミを握り、木の中に宿る仏を彫り出す「仏像彫刻」との出逢いだった。
それは単なる芸能人の趣味の領域を遥かに超えていた。師匠について基礎から徹底的に学び、自らを厳しく律しながらノミを打ち込む日々。自分を着飾り、他者を演じる芸能の世界から、己の無力さと向き合い、祈りを捧げる世界へ。彼にとって仏像を彫ることは、傷ついた魂を癒やし、生き直すための必然の選択だった。