かぐや姫の物語|帝のアゴ角度とバックハグの真相!高畑演出を解剖
かぐや姫の物語|帝のアゴ角度とバックハグの真相!高畑演出を解剖の注目ポイントを詳しく解説してご紹介します。
『竹取物語』が成立した平安初期(9世紀末〜10世紀初頭)、モデルとなった帝は一体誰だったのか。歴史学者や国文学者の間では長年、第42代文武天皇、あるいは平安京を開いた第50代桓武天皇などが有力候補として挙げられてきました。
特に文武天皇の時代は、大宝律令の制定(701年)によって中央集権国家の枠組みが完成し、天皇が名実ともに日本の最高権力者となった激動期です。作中に登場する5人の求婚者(阿倍御主人、車持皇子、石作皇子など)の実在モデルが壬申の乱で功績を挙げた藤原不比等ら当時の最高権力層であることからも、帝は国家権力の頂点を象徴する絶対的存在として配置されています。
ジブリ版における帝の振る舞いは、単なる一個人の性格的欠陥にとどまらず、国家権力を握る者が抱く「地上の富も人間もすべて我が意のままになる」という専制的な全能感を象徴しています。かぐや姫という天上の存在は、そうした地上の政治権力や支配構造が絶対に届かない領域の象徴として描かれているのです。