船場吉兆ささやき女将の会見真相とその後|息子が遂げた再起の2026年
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船場吉兆の凋落は、会見のささやき劇だけで終わるものではありませんでした。老舗の信用を完全に地に墜としたのは、次々と露見した「食の安全に対する背信行為」です。
ことの発端は2007年10月、福岡市内の百貨店で販売していた総菜の「地鶏丹波黒どり」にブロイラーが混入していた事実が農林水産省の調査で判明したことでした。さらに調査が進むと、牛肉の産地偽装、プリンやゼリーの賞味期限・消費期限の改ざんが恒常的に行われていたことが次々と明るみに出ました。
これらを受けて開かれたのが前述の12月の謝罪会見でしたが、事態はさらに最悪の局面へ向かいます。2008年1月に営業を再開したわずか4カ月後の5月、船場吉兆本店において「客が残した料理の使い回し」が行われていたことが内部告発によって暴かれたのです。
客が手をつけなかった鮎の塩焼きを焼き直して別の客に提供したり、刺身やわさび、飾りの南天の葉に至るまで調理場に回収して再利用していた実態は、日本の外食産業に計り知れない衝撃を与えました。吉兆の創業者・湯木貞一氏が築き上げた「一期一会の茶懐石の心」は完全に踏みにじられ、擁護の余地を失った船場吉兆は2008年5月28日、民事再生手続きを取り下げて廃業を余儀なくされました。