山手線の座席はなぜ硬い?座席が減った衝撃の裏事情と座り心地の真相を解明
山手線の座席はなぜ硬い?座席が減った衝撃の裏事情と座り心地の真相を解明とはどのようなものなのか? 詳しい意味を簡潔に解説します。
「昔より座席を見つけるのが難しくなった」という体感も、単なる感覚的な気のせいではありません。実際の車両データを紐解くと、山手線1編成(11両)あたりの座席定員は明確に減少しています。その引き金となったのが、1人あたりに割り当てられる座席幅の拡張と、ドア周囲のレイアウト変更です。
国鉄時代の標準的な通勤車両では、1人あたりの座席幅はわずか430mmに過ぎませんでした。しかし体格の向上に伴い、隣の乗客と肩が触れ合う窮屈さが深刻化したため、E231系500番台で450mm、現行のE235系では460mmへと拡大されました。ドア間の7人掛けシートの横幅を確保しつつ出入口の動線を広げた結果、車端部の座席配置が見直され、編成全体の座席数は削られることになりました。
歴史を振り返れば、平成の初頭には「座席そのものを無くす」という過激な混雑緩和策も実行されました。混雑率が250%を超えていた1990年、朝ラッシュ時の座降を早めるため、平日の始発から午前10時まで座席が壁面に自動ロックされる山手線6扉車の座席収納が導入されました。しかしその後、ホームドア全駅設置計画の推進に伴い、扉位置の異なる6扉車は運用上の障害となり、2011年までに全廃。現在はすべての車両が4扉に統一されています。
6扉車の廃止と引き換えに進められたのが、ドア付近スペースの拡大です。乗客がドア周辺に滞留して奥へ詰めない現象を緩和するため、出入口付近の立ち席スペースを広げ、スムーズな人の流れを作る設計が徹底されました。座席数を減らしてでも通路とドア前の容積を確保することが、過密ダイヤを守るための生命線となっています。