海底トンネルはどう作る?沈埋・シールド工法の全貌と水没しない理由
海底トンネルはどう作る?沈埋・シールド工法の全貌と水没しない理由とはどのようなものなのか? 背景や要点を簡潔に解説します。
ネット上のQ&AサイトやSNSでは、海底トンネルに関して多くの都市伝説や誤解が散見されます。調査報道の視点から、それらの誤認を検証します。
誤解1:「トンネルは海の底の砂の上に剥き出しで置いてある」
SNSなどで散見される最大の誤解ですが、前述の通りシールド工法は海底面よりさらに下の地層深くに掘られており、海側からトンネルの外観を見ることはできません。また、海に沈める沈埋工法であっても、海底に掘った溝に沈設したあと、上から厚い土砂や岩石で完全に覆い隠す「埋め戻し」を行います。これは、船舶の沈没や巨大なアンカー(錨)の落下からトンネル構造物を物理的に防護するためです。
誤解2:「小さな亀裂ひとつで一瞬にして水没する」
パニック映画の影響で「壁にヒビが入ったら映画のように水が滝のように溢れ、あっという間に水没する」と信じている人が少なくありません。しかし、セグメントは何重ものプレストレスト構造とシール材で囲まれており、コンクリートに微細なクラック(ひび割れ)が生じても、即座に大水害に直結することはありません。また、異常な湧水があればセンサーがミリ秒単位で検知し、区画ごとの防水水密ゲートが自動閉鎖され、被害を最小限に食い止める隔離設計が施されています。