銀座ソニーパークの現在と全貌|あえてビルを建てない驚きの理由を解剖

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銀座の一等地にある敷地面積約707平方メートルの土地は、国内でも最高峰の資産価値を誇ります。周囲を見渡せば、容積率を最大限に活用した大型商業施設やラグジュアリーブランドの旗艦店が林立しています。そのなかにあって、容積率を大幅に残した低層構造にとどめる選択は、不動産ビジネスの論理から見れば「極めて異例」と言わざるを得ません。

旧ソニービルが解体に至った直接的な契機は、1966年の建設から50年が経過したことによる建物の老朽化でした。しかし、解体後の青写真を描く会議において、ソニー社内では激しい議論が交わされたと関係者は証言しています。当時のプロジェクトを率いた担当者がメディアの取材で明かしたところによると、当初は他社と同様の高層複合ビルを建てる案も検討テーブルに上がっていました。しかし最終的に選ばれたのは、創業者の精神への回帰でした。

1966年にソニー共同創業者の盛田昭夫氏と建築家の芦原義徳氏が手掛けた旧ソニービルには、敷地の一角に「数寄屋橋交差点のソニーの庭」と名付けられた約33平方メートルのパブリックスペースが設けられていました。この「街に対して開かれた場をつくる」というDNAを、敷地全体へ拡大して継承する決断こそが、あえてビルを建てないという驚きの選択につながったのです。

佐々木 一輝

佐々木 一輝

ビジネス戦略アナリスト

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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