『タンタン タンゴはパパふたり』実話の真相と禁書指定された理由

『タンタン タンゴはパパふたり』実話の真相と禁書指定された理由を徹底追究! 知っておきたい トピックの裏側を凝縮して配信します。

物語の原点は、1998年の米国ニューヨーク市にあるセントラルパーク動物園にさかのぼります。ヒゲペンギンの展示エリアで、飼育員たちは2羽のオスペンギンが奇妙な行動をとっていることに気づきました。それがロイ(Roy)とシロ(Silo)です。

通常、繁殖期のペンギンはオスとメスがペアを組み、互いに求愛ダンスを踊って小石を積み上げた巣を作ります。ところがロイとシロは、周囲のメスには目もくれず、オス同士で互いに首を絡ませ合って鳴き交わし、2羽だけの巣を築き始めました。さらに飼育員を驚かせたのは、彼らが丸みを帯びた「小石」を巣の中央に置き、本物の卵であるかのように大切に腹の羽毛で温め続けた光景でした。

ベテラン飼育員であるロブ・グラメイ(Rob Gramzay)氏は、当時の取材記録において「彼らには子育てをする強い本能と準備が備わっている」と直感したと語っています。折しも園内では、別のペアが産んだ2個の卵のうち、巣のスペースの都合などで放置され、そのままでは死んでしまう運命にあった受精卵が1つありました。グラメイ氏はその卵を慎重に回収し、ロイとシロの巣の「石」とすり替えました。

2羽は交代で食事を取り、何日も欠かさず卵を抱き続けました。そして34日目、殻を破って無事に元気なメスのヒナが誕生したのです。「タンゴを踊るには2人必要(It takes two to tango=協力が必要)」という英語の慣用句にちなみ、ヒナは「タンゴ(Tango)」と命名されました。ロイとシロは献身的に餌を吐き戻して与え、タンゴが立派な成鳥になるまで立派に育て上げました。このオスペンギンの子育て実話は、地元メディアで大々的に報じられ、全米に大きな感動を呼び起こしました。

木村 陽翔

木村 陽翔

テックライター兼ウェブディレクター

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。

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