為替ヘッジなしとは?ありとの違いや円安・円高の損益を徹底検証
為替ヘッジなしとは?ありとの違いや円安・円高の損益を徹底検証とはどのようなものなのか? 詳しい意味を丁寧に紐解いて紹介します。
投資信託をめぐる情報空間には、初心者を引き込む数々の誤解や偏った言説が流布しています。その最たるものが「為替ヘッジありは安全で、為替ヘッジなしは危険なギャンブルである」という二元論的な思い込みです。
為替ヘッジなしメリットの本質は、世界経済の成長を取り込みつつ、自国通貨である「日本円の単一保有リスク」を分散することにあります。私たちが日本で生活し、日本円で給与を受け取っている以上、資産を日本円だけで保有し続けることは、日本円という一通貨に全財産を集中投資している状態と同義です。将来的な円安やインフレが進んだ場合、円の価値そのものが毀損し、実質的な購買力は低下してしまいます。
一方で、為替ヘッジなしデメリットとして挙げられる価格の乱高下(ボラティリティ)は、投資期間の長さに比例して薄まる傾向があります。過去数十年の為替レートの推移を検証すると、為替相場は一定のレンジを行き来する循環的な性質(平均回帰性)を持ち合わせています。20年、30年という超長期の投資スパンで見れば、為替による損益の振れ幅は相殺され、最終的なリターンの決定権は「投資先企業の利益成長」へと収束していきます。
逆に、長期間にわたって毎年数パーセントのヘッジコストを支払い続ける「為替ヘッジあり」を株式投資で選択することは、確実なマイナスサム取引を積み重ねる行為になりかねません。「無用なリスクを削るつもりが、最も確実な利回り低下を招いていた」という現実は、多くの投資家が見落としている決定的な盲点です。