小樽芸術村ステンドグラス美術館の真相と見どころ徹底解剖
小樽芸術村ステンドグラス美術館の真相と見どころ徹底解剖の概要と注目ポイントを一挙に解説しました。
美術館の舞台となっている建物自体も、小樽の近代史を語る上で欠かせない文化財です。1923(大正12)年に建造された「旧高橋倉庫」は、小樽市指定歴史的建造物にも登録されている木骨石造の構造を持ちます。外壁には小樽軟石が積み上げられ、内部にはクイーンポストトラス(対束小屋組)と呼ばれる巨大な木造トラス構造の架構が露出しています。
かつて北日本の物流拠点として大豆などの穀物を大量に保管していた無骨な倉庫空間と、繊細を極めたヨーロッパ宗教美術の融合は、世界的に見ても類例がありません。高い天井から吊り下げられた木組みの梁の陰影が、ライトアップされたステンドグラスの光芒をいっそう引き立て、まるで中世の聖堂の回廊に迷い込んだかのような錯覚を与えます。
展示空間の中で絶対に見逃せない傑作が、『最後の晩餐』と『神とイギリスの栄光』です。『神とイギリスの栄光』は、第一次世界大戦の戦没者を追悼するためにカンタベリー大聖堂関連施設などで制作された巨大な連作の一部であり、イギリスの守護聖人である聖ジョージや歴代の英雄、天使軍が圧倒的なスケールで描かれています。下から見上げるアングルを計算して作られたパースペクティブ(遠近法)と、深紅やウルトラマリンブルーのガラスが放つ色彩の深みは、息を呑む完成度を誇ります。