三点透視図法で絵が歪むのはなぜ?アオリ・フカンを自然に描くプロの極意
三点透視図法で絵が歪むのはなぜ?アオリ・フカンを自然に描くプロの極意について見逃せない 注意点を分かりやすく解説いたします。
あらゆる複雑な建物やメカ、キャラクターは、すべて「基本の立方体」の集合と変形として捉えることができます。三点透視図法を完全に手中に収めるための、失敗しない立方体作画手順を解説します。
まず理解すべきは、アオリ(見上げ)とフカン(見下ろし)における消失点とアイレベルの力学関係です。
- アオリ構図の構造:アイレベルは画面の「下方(または画面外の下)」に位置します。水平線に近い位置から上を見上げるため、第3の消失点(VP3)は「遥か上空(画面の上部外側)」に配置されます。垂直線は上に向かって細くすぼまります。
- フカン構図の構造:アイレベルは画面の「上方(または画面外の上)」に位置します。高い位置から地面を見下ろすため、第3の消失点(VP3)は「足元の地中深く(画面の下部外側)」に配置されます。垂直線は下に向かって細くすぼまります。
作画のステップは極めてシンプルです。最初にアイレベルを水平に引き、左右に十分な距離をとって消失点VP1とVP2を打ちます(キャンバス幅の2倍から3倍離すのが自然に見せるコツです)。次に、アオリなら上空に、フカンなら下方に第3の消失点VP3を定めます。
最も手前に来る立方体の角(1本の稜線)を縦方向に引き、その上下端から左右のVP1・VP2へパース線を引きます。続いて、左右の側面の厚みを決定する縦線をVP3に向けて引き、最後に奥の面を左右の消失点へ結べば、歪みのない完璧な立方体が完成します。この立方体をグリッド状に複製・分割していく作業こそが、複雑な背景イラストを描き起こす土台となります。