ボタンダウンにネクタイはマナー違反?就活・結婚式Ngの真相と正解

ボタンダウンにネクタイはマナー違反?就活・結婚式Ngの真相と正解について押さえておきたい 事実を分かりやすい構成で解説いたします。

ボタンダウンシャツにネクタイを締めるスタイルに対し、「そもそも組み合わせがおかしい」「ルール無用に見える」と眉をひそめる声が存在するのは事実です。その違和感の根底には、フォーマルスーツにボタンダウン着用不可とされる歴史的経緯が深く関わっています。

ボタンダウンシャツの原型は1896年、米国の老舗ブランド「ブルックス・ブラザーズ」の創業者の孫であるジョン・E・ブルックスが開発しました。彼がイングランドでポロ競技を観戦していた際、選手たちが風で襟が煽られて邪魔にならないよう、ユニフォームの襟先をボタンで留めていた工夫に着想を得て製品化したのが始まりです。つまり、ボタンダウンは誕生の瞬間から明確に「スポーツウェア(カジュアルウェア)」としてのDNAを宿しています。

西欧の正統なテーラリング文化において、ドレスシャツとは「上着の襟元を皮脂汚れから守るための下着」であり、装飾を極力排した無垢な仕立てこそがエレガンスとされてきました。襟先を身頃にボタンで留めるという実用的なギミックは、クラシックなドレスコードの文脈では「下着や運動着のディテール」と見なされます。これが、ボタンダウンにネクタイはマナー違反とされる理由の決定打です。格式を重んじるヨーロッパのテーラーや服飾評論家が「ボタンダウンにネクタイを締めるのは、ジーンズにタキシードジャケットを羽織るような不条理」と厳しく論じる背景には、100年以上にわたる服飾史の序列が存在しています。

一方で、アメリカントラディショナル(アメトラ)やアイビールックの潮流においては、オックスフォード生地のボタンダウンシャツにレジメンタルタイを合わせる「スポーティ・エレガンス」が一つの完成されたカルチャーとして定着しました。すなわち、「正統派のクラシックルールではNGだが、アメトラ由来のビジネススタイルとしては容認される」という二重構造が、現代の着用者を迷わせる最大の要因となっています。

森 瞳

森 瞳

ヘルス&ウェルネスアドバイザー

暮らしを豊かにする便利アイテムや時短アイデアを中心に、実用的な情報をお届けします。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest