膵頭十二指腸切除術の真実|生存率・合併症から術後の生活まで徹底解剖

今注目を集めている 膵頭十二指腸切除術の真実|生存率・合併症から術後の生活まで徹底解剖について、詳しいまとめを分かりやすく掲載しています。

膵頭十二指腸切除術(PD:Pancreaticoduodenectomy)は、解剖学的に複雑に入り組んだ膵臓の頭部と、そこに接する周辺臓器を一括して切除する術式です。膵頭部には胆汁を運ぶ総胆管、消化管の要である十二指腸、そして胃の出口(幽門部)が隣接しており、これらを病巣とともに切除しなければ十分な安全域を確保できません。

日本膵臓学会の診療ガイドラインに基づく膵頭部癌の切除適応では、周囲の主要血管(門脈、上腸間膜動脈、腹腔動脈など)への浸潤度合いによって「切除可能(R)」「切除可能境界(BR)」「切除不能(UR)」の3段階に厳格に分類されます。2026年現在では、切除可能境界であっても術前化学療法(抗がん剤治療)によって腫瘍を縮小させ、切除へと持ち込む集学的治療が標準化しています。

切除範囲の違いによって、術式には主に以下のバリエーションが存在します。

  • 通常型膵頭十二指腸切除術(PD):胃の約半分から3分の1を含めて切除する従来の手術法。
  • 亜全胃温存膵頭十二指腸切除術(SSPPD):胃の大部分を残し、胃の出口付近のわずかな領域のみを切除して消化機能を保ちやすくする手法。
  • 幽門輪温存膵頭十二指腸切除術(PPPD):胃の出口にある筋肉(幽門輪)を完全に温存し、術後の胃機能維持を狙う手法。

さらに近年では、開腹手術だけでなく、傷口が小さく身体への負担が少ない腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術や、3D高解像度画像と多関節器具で繊細な縫合を可能にするロボット支援下膵頭十二指腸切除術の施設基準を満たす専門病院が増加しました。低侵襲手術の選択肢が広がったことで、術後の早期離床と回復がより現実的なものとなっています。

山田 真由

山田 真由

自動車・モビリティライター

暮らしを豊かにする便利アイテムや時短アイデアを中心に、実用的な情報をお届けします。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest