2×2分割表の作成(成功/失敗 × A群/B群)
話題沸騰中の 2×2分割表の作成(成功/失敗 × A群/B群)について、主要な情報をご紹介しています。
あらゆる統計手法と同様に、フィッシャーの正確確率検定も万能の魔法ではありません。手法の数理的限界をわきまえ、適切なシチュエーションでのみ刀を抜く姿勢が求められます。
フィッシャーの正確確率検定が推奨されるケース
- 全標本サイズが小さく、期待度数が5未満のセルが1つ以上含まれる場合
- 希少疾病の症例対照研究や、高度な安全性が求められる臨床データの解析
- 製造業における初期ロット評価など、極端に不具合件数が少ない品質テスト
- オッズ比の厳密な信頼区間を公的機関や学術誌に提出する必要がある局面
慎重になるべき、または他の手法を検討すべきケース
- データが独立していない場合(対応のある2値データ):同一被験者の前後比較などではフィッシャー検定ではなく、マクマネー検定(McNemar's test)を選択する必要があります。
- 交絡因子が多数存在する場合:2×2の単変量比較だけでは交絡バイアスを排除できません。ロジスティック回帰分析やマンテル・ヘンツェル検定への移行が不可欠です。
- 行または列のカテゴリが順序尺度である場合:「重症・中等症・軽症」のような順序関係を無視してフィッシャー検定にかけると検定力が落ちるため、マン・ホイットニーのU検定やコクラン・アーミテージ傾向検定を検討すべきです。
データが語る真実を歪めず、かといって過剰な有意差に踊らされないためには、分割表の背後にある「サンプリングの背景」と「前提条件」を冷静に見極める視点こそが、データ分析者にとって最大の武器となります。