朝の空に浮かぶ白い月は不吉?科学の理由と有明の月が持つ本当の意味
朝の空に浮かぶ白い月は不吉?科学の理由と有明の月が持つ本当の意味に関する基本知識を徹底的にまとめました。要点を確実におさえることができます。
夜間に見上げる月は黄色や金色、あるいは鈍い銀色に輝いて見える。それに対し、朝や昼間の月がまるで紙を切り抜いたかのように白く、あるいは半透明に透けて見えることに対して疑問を抱く人は多い。この月が朝に白い理由には、地球を覆う大気と光の波長が関わっている。
地球の大気層には窒素や酸素などの無数の分子が存在し、太陽光が差し込むと波長の短い青い光が集中的に衝突して四方八方に散らばる。いわゆる「レイリー散乱」と呼ばれる大気光学現象だ。この散乱光によって空全体が青く発光しているように見える。
一方、月面の砂(レゴリス)は玄武岩や斜長石などで構成されており、実のところ反射率は約7〜12%程度とアスファルトと同等に暗い。しかし、太陽光の可視光全般をバランスよく均一に跳ね返す無彩色の性質を持つ。夜間は背景が漆黒の宇宙空間であるため、暗闇との極端なコントラストによって月が眩しい黄金色や白銀に錯覚される。
だが朝になると、背景には強力な青色の散乱光が満ちる。青く輝く背景光の上に、月が反射した太陽の白色光が重なって瞳の網膜に届くため、「青色光+白色光」の合成によって月の影の部分は空の青と同化し、光が当たっている部分だけが淡いチョークのような白として浮かび上がる。人間の視覚特性である「明所視(明るい環境で錐体細胞が働く視覚)」も相まって、月は刺激の少ない控えめな白として知覚されるのだ。