世界一醜い魚は濡れ衣?ニュウドウカジカ本来の姿と過酷な深海生態

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ネット上では「この巨大な魚は食べられるのか?」「うまい深海魚なのか?」という疑問が度々議論されています。日本の市場において、キンメダイやアブラボウズ、メヌケといった深海魚が高級魚として賞味されている実績があるため、同様の期待が寄せられる傾向があります。

真実を述べれば、ニュウドウカジカに致死性の毒性はありません。したがって生物学的には「食べられる(可食)」です。しかし、食文化として定着することは未来永劫あり得ないと言い切れるほど、味の評価は無残なものです。

実際に調査船の船上で採集サンプルを試食した研究者や漁業関係者の手記、現地レポートによれば、その食感と味は以下のように記録されています。

「熱を通すとゼラチン質の組織が溶け出してドロドロのスープ状になってしまい、固形物としての歯ごたえが残らない。水分が身の9割以上を占めているため旨味成分となるアミノ酸が極めて希薄で、まるで薄めた塩水と泥の匂いを口に含んだような無味乾燥さである」

深海底で浮力を得るために蓄えられた組織は、肉というよりも水分を抱え込んだ寒天質に近いため、加熱しても刺身にしても魚肉特有のしっかりした繊維感が存在しません。商業的な底引き網漁において混獲として網に入った場合も、選別作業の段階で即座に海へと廃棄される対象であり、産地であっても食用として流通することはありません。

高橋 健太

高橋 健太

ライフスタイル編集者

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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