自転車の逆走は一発アウト?青切符導入で激変する罰則と過失割合の真相
自転車の逆走は一発アウト?青切符導入で激変する罰則と過失割合の真相について詳しく解説いたします。専門家の見解をお届けします。
自転車の逆走がもたらす最大の破滅的リスクは、警察による取り締まり以上に「事故を起こした瞬間の法的・経済的制裁」にあります。交通事故の過失割合を算定する際、逆走していたという事実は裁判所や保険会社から「極めて重い過失(重過失)」として扱われるからです。
自動車対自転車の事故において、従来の交通実務では「交通弱者保護の原則」が強く働き、自転車側の過失は低めに抑えられる傾向がありました。しかし、左折しようとした自動車と、右側車道や右側路側帯から猛スピードで逆走してきた自転車が衝突した場合、自動車側からの死角(いわゆるピラーの陰やバックミラーの死角)になりやすい性質上、自転車側に対しても30%〜40%以上の過失が平然と認定される事例が相次いでいます。さらに悪質な夜間無灯火やスマホ操作が重なれば、過失割合は50%を超え、自転車側が自動車の修理費用の大半を負担する事態さえ生じています。
さらに悲惨なのが「自転車同士の正面衝突」です。ルールを守って車道左端を順走していた自転車と、右側を逆走してきた自転車が衝突した場合、基本的な過失割合は「順走側:逆走側=20:80」または「0:100」という圧倒的な責任差が生じます。過去の裁判例では、通勤中に逆走してきたロードバイクと順走のシティサイクル(ママチャリ)が衝突し、順走側の被害者が高次脳機能障害を負った事故で、逆走側の加害者に対して約4,700万円の損害賠償支払いを命じる判決も確定しています。無保険のまま逆走運転をしていた場合、一瞬の不注意が文字通り自己破産へと直結するのです。