なぜ線路に「桃太郎電車」が?謎の正体や愛称の由来・吉備線との違いを徹底解説
なぜ線路に「桃太郎電車」が?謎の正体や愛称の由来・吉備線との違いを徹底解説の具体的な内容に迫る! 専門的な視点で紐解きます。
日常の踏切や駅の通過線で圧倒的な存在感を放つ青い車体。その正体は、日本貨物鉄道(JR貨物)が保有するJR貨物EF210形電気機関車である。国鉄時代から東海道・山陽本線で主力として活躍していたEF65形やEF66形の後継機として、1996年に試作機(901号機)が登場し、1998年より量産が開始された直流電気機関車だ。
では、桃太郎電車なぜ名前がついたのか。その真相は、JR貨物の配備戦略と現場社員の公募にある。当時、本形式の集中配属先となったのが、岡山県岡山市に位置するJR貨物岡山機関区だった。岡山といえば、日本昔話「桃太郎」の伝説が色濃く残る吉備国のお膝元である。
開発陣と現場社員から「岡山にゆかりがあり、力強く親しみやすい愛称を」と提案され、「ECO-POWER桃太郎」という公式愛称が決定した。インバータ制御による省電力(ECO)と、国内屈指の牽引力(POWER)を兼ね備えた新時代の旗手として、日本の昔話で最も勇敢なヒーローの名が冠されたのである。JR貨物が機関車に公式なシンボルネームとサイドロゴを採用したのは本形式が初の試みであり、鉄道業界におけるブランディングの先駆けとなった。