鼻濁音とは?消滅危機の真相とアナウンサー直伝の出し方

鼻濁音とは?消滅危機の真相とアナウンサー直伝の出し方についての真相をご紹介します。

かつては東日本を中心に広く定着していた鼻濁音ですが、なぜ急速に失われつつあるのでしょうか。国立国語研究所等の長期的な言語調査データを俯瞰すると、世代間の断絶が極めて明瞭に現れています。

大正・昭和初期生まれの世代では東日本を中心に約80%以上が自然な鼻濁音を保持していましたが、世代が下るごとに使用率は急落。現在の20代〜30代における自発的使用率は大都市圏でも10%前後にまで落ち込んでいると推計されています。この言語変化には、複数の地理的・社会的要因が絡み合っています。

第一に「方言の東西格差」です。歴史的に鼻濁音は東北・関東・北陸などの東日本地域で優勢だった一方、近畿・中国・四国・九州といった西日本地域ではもともと「語中でも破裂音の濁音を用いる」傾向が根強くありました。戦後の人口流動や全国ネットのテレビ番組、インターネット動画の普及によって方言の境界線が均質化する過程で、発音の省力化(より構造がシンプルな通常の濁音への収束)が進んだと考えられています。

第二に「文字教育と口頭伝承の乖離」が挙げられます。仮名文字体系において通常の濁音も鼻濁音も同じ「が」と表記されるため、学校教育現場で意識的に区別して教えられる機会がほぼ存在しません。視覚的な文字情報が優位となった現代社会において、耳からの模倣によって自然習得される機会が失われたことが決定打となりました。

中村 さくら

中村 さくら

マネー&キャリアエディター

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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