平原綾香『Jupiter』奇跡の真相!誕生秘話と現在も響く歌声の理由
平原綾香『Jupiter』奇跡の真相!誕生秘話と現在も響く歌声の理由の注目ポイントを丁寧に掘り下げてご紹介します。
原曲の壮麗さに魂を吹き込んだのが、名作詞家・吉元由美の手による歌詞です。吉元は杏里の『SUMMER CANDLES』をはじめ数々の名曲を手がけてきた名手ですが、『Jupiter』の作詞にあたっては、平原綾香本人が大学の講義や日常生活のなかでノートに書き留めていた私的な言葉や死生観を丹念に読み解くことから着手しました。
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歌詞の中核をなす「Every day I listen to my heart ひとりじゃない」という宣言は、単なる表層的な励ましではありません。人は誰しも孤独を抱えて生まれてくる存在であるという前提を受け入れ、その孤独の底に潜ったときこそ、目に見えない大きな生命の繋がりや宇宙の愛に気付くことができるという深遠な哲学が宿っています。「愛を学ぶために 孤独があるなら 意味のないことなど 起こりはしない」という一節は、痛みを抱える人々の心に寄り添い、悲しみに肯定的な意味を見出す契機を与えました。
もともとホルストの旋律には、イギリスの外交官セシル・スプリング=ライスが書いた詩に基づく英語詞『I Vow to Thee, My Country(我は汝に誓う、我が祖国よ)』が存在し、英国では第2の国歌とも称されるほど愛国歌・聖歌として定着しています。その和訳が「国家への献身」を軸に据えているのに対し、吉元由美と平原綾香が創り上げた日本語詞は「個の魂への慈愛」へと昇華されています。地球上のあらゆる境界線を越え、個々人の心の内なる宇宙へ語りかけるメッセージ性こそが、この歌詞の真骨頂です。