断面二次モーメント公式完全網羅!なぜBh³/12になるのか導出の真相

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構造力学を学ぶ多くの人が最初に抱く疑問が、「なぜ長方形の断面二次モーメント公式は、分母が中途半端な『12』になるのか」という点です。これを理解するために、材料力学における断面二次モーメントの定義式から順を追って導出をトレースしてみましょう。

断面二次モーメント(I)の数学的定義は、中立軸(図心を通る水平軸)からの距離yと、微小な面積要素dAを用いて次のように定義されます。

I = ∫ y² dA

「一次」のモーメントが面積に距離を1乗(y¹)したものであり重心(図心)を求めるのに使われるのに対し、「二次」モーメントは距離を2乗(y²)して掛け合わせます。これは、梁が曲げられたときに発生する内部応力が中立軸からの距離に比例し、さらにその応力による回転モーメントが距離に比例するため、結果として「距離の2乗」が効いてくるという力学的必然性に基づいています。

幅b、高さhの長方形断面において、重心を原点(y = 0)に取ると、断面の上端は y = +h/2、下端は y = -h/2 となります。ここで、厚さdy、幅bを持つ微小な帯状の面積要素を考えると、dA = b · dy と表現できます。

これを定義式に代入して積分を実行します。

  1. 定積分をセット: I = ∫_{-h/2}^{h/2} y² · (b · dy)
  2. 定数bを積分の外へ出す: I = b ∫_{-h/2}^{h/2} y² dy
  3. y²の不定積分は y³/3: I = b [ y³ / 3 ]_{-h/2}^{h/2}
  4. 上限と下限の値を代入: I = b { ( (h/2)³ / 3 ) - ( (-h/2)³ / 3 ) }
  5. 分母を整理: (h/2)³ = h³/8 であるため、{ (h³/24) - (-h³/24) } = 2h³/24 = h³/12
  6. 最終結論: I = bh³ / 12

この計算過程を見れば明白なように、分母の「12」という数値は不思議な魔法の数字ではなく、微小帯を3乗積分した際の「3」と、中立軸から上下対称に広がる範囲「(1/2)³ = 1/8」が組み合わさった結果(3 × 4 = 12)として必然的に導き出されたものです。この導出の理屈さえ脳内にインプットされていれば、試験中に公式の分母が6だったか8だったか迷うような事態は完全に回避できます。

木村 陽翔

木村 陽翔

テックライター兼ウェブディレクター

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。

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