石川鷹彦の現在と脳梗塞からの軌跡|名曲を紡いだ名手の最新情報2026

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石川鷹彦の演奏技術を語る上で欠かせないのが、トラディショナルなアメリカン・フォークやブルーグラスを基礎にしたスリーフィンガー・ピッキングです。親指、人差し指、中指の3本のみを駆使し、親指で交互に刻む力強いオルタネイティング・ベースと、高音弦で奏でる流麗なメロディラインを完全に独立して鳴らし分ける技術は、当時の日本のギタリストたちに計り知れない衝撃を与えました。

その右手のタッチは極めて繊細であり、ピックの角度や爪の削り方、弦に対するアプローチひとつで鈴鳴りのような澄んだ音色を生み出します。特にイルカの『なごり雪』におけるアコースティックギターのアルペジオとイントロのフレーズは、石川鷹彦の手腕によって楽曲の切なさと情景描写が極限まで高められた好例です。かぐや姫の『神田川』で見せた哀愁漂うマンドリンのトレモロも、彼の卓越した楽器コントロール能力が生み出したマスターピースです。

愛用機材(使用ギター)へのこだわりも徹底していました。彼を象徴するギターといえば、1968年製のMartin D-45や、日本の名工・テリー中本氏が手掛けた「Terry's Terry(テリーズ・テリー)」のカスタムモデルが挙げられます。Martin特有の重厚な低音ときらびやかな倍音を完璧に引き出すピッキングフォームは、現在でも多くのアコースティックギター愛好家にとっての教科書となっています。

佐藤 大輔

佐藤 大輔

シニアコンテンツプロデューサー

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。

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