沢田研二『コバルトの季節の中で』の真実!自作曲が今も愛される理由

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本作の完成度を語るうえで欠かせないのが、若き天才アレンジャー・船山基紀の手腕です。歌謡曲からニューミュージック、シティポップへの過渡期にあった当時、船山は爽やかなアコースティックギターのストロークと軽快なパーカッション、そして壮麗でありながら決して重くならない流麗なストリングスを融合させました。このアレンジメントは、のちに日本のポップスシーンを席巻する船山サウンドの原点の一つと目されています。

音楽理論の観点からコード進行を分析すると、心地よいポップスの王道進行を基盤にしつつ、メロディの跳躍にジュリー独特のハイトーンの甘さが絶妙に絡み合う構成になっています。サビに向けて爽やかに抜けていくコード展開は、ギター弾き語りを楽しむアマチュアミュージシャンの間でも高い人気を誇り、演奏するたびにメロディメーカーとしての沢田研二の天性のセンスを実感させられます。

また、本作のシングルB面(当時のEP盤裏面)に収録された『夕なぎ』の存在も見逃せません。『夕なぎ』は山上路夫作詞、加瀬邦彦作曲、船山基紀編曲という、ザ・ワイルドワンズ時代からの盟友・加瀬が提供した哀愁漂うバラードです。A面の爽やかな初秋の風と、B面の黄昏ゆく切ない情景。この2曲が揃うことで、1976年秋の沢田研二の音楽世界は完璧な調和を遂げていました。

項目詳細・数値データ当時の歌謡界基準・相場編集部の見解・評価発売日・規格品番1976年9月10日(Polydor / DR-6038)EPレコード(7インチ・定価600円)活動休止を経た復帰シングル第1作として発売。クリエイター陣作詞:小谷夏(久世光彦)
作曲:沢田研二
編曲:船山基紀専業作家(阿久悠・大野克夫等)による楽曲提供が主流トップアイドル自らが作曲を担当した画期的な体制。オリコンチャート成績最高位6位(累計売上 約22万枚)TOP10入り(当時のヒット基準20万枚超)不祥事によるブランクを跳ね返し、堅調な支持を証明。B面収録曲『夕なぎ』(作詞:山上路夫、作曲:加瀬邦彦)アルバム未収録のオリジナルB面加瀬邦彦の哀愁メロディが光る隠れた名バラード。音楽性・アレンジアコースティック主体の爽快なフォーク・ポップスブラスを多用した重厚な歌謡オーケストラ船山基紀の繊細な編曲が、シティポップ前夜の軽やかさを演出。
渡辺 美咲

渡辺 美咲

ガジェット&アプライアンスライター

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

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