アンパンマン誕生秘話!初期はおじさん?やなせたかしが託した真の正義
アンパンマン誕生秘話!初期はおじさん?やなせたかしが託した真の正義の基礎知識と応用に迫る! 専門的な視点で紐解きます。
1973年、出版社・フレーベル館の幼児向け月刊絵本『キンダーおはなしえほん』の1冊として、現在の姿に近いひらがな表記の初代絵本『あんぱんまん』が出版されます。しかし、その船出は順風満帆とは程遠いものでした。
出版直後、幼稚園の教諭や児童文学の評論家、保護者などの大人たちから猛烈な批判が巻き起こります。「自分の顔をちぎって食べさせるなんてグロテスクで残酷だ」「顔が欠けた姿が不潔に見える」「ヒーローなのに弱々しくて格好悪い」といった初代絵本への酷評が相次ぎ、編集部には否定的な意見が殺到しました。
ところが、事態を一変させたのは他ならぬ子どもたちでした。大人たちの拒絶反応をよそに、幼稚園や保育園に置かれた絵本は、3歳前後の園児たちによってボロボロになるまで繰り返し読まれたのです。大人には異様に映った「身を削って他者を救う姿」が、純粋な子どもたちの心には直感的に“本物の優しさ”として届いていました。現場からの熱烈なリクエストを受け、1975年にはハードカバー版として単行本化され、異例のロングセラーへと駆け上がっていくことになります。